公開日:2019.10.16 更新日:2022.06.02
ザガーロを利用して男性型脱毛症を治療しよう
ザガーロは、男性型脱毛症(AGA)の進行を抑えるための薬として用いられています。乱れているヘアサイクルを整え、薄毛・抜け毛の改善に効果が期待できる薬です。 男性型脱毛症にお悩みの方や、薄毛や抜け毛が気になり始めた方の中には、ザガーロの使用を考えている方も多いでしょう。
ザガーロは実際にどんな効果が期待できるのか、服用することで起こる可能性のある副作用はどんな症状か、服用の際にどんなことに気を付けたらいいのか、ザガーロについて詳しく紹介します。
Contents
ザガーロとはどんな薬?
まずはザガーロがどんな薬なのか、どんな効果があるのかを知ることから始めましょう。
ザガーロの特徴
ザガーロは、グラクソ・スミスクライン社によって開発された、男性型脱毛症に使用されている治療薬です。 有効成分であるデュタステリドが含有されており、AGA治療薬として用いられる前から前立腺肥大症の治療に使用されていた薬でもあります。
2015年に厚生労働省の承認が下りて、日本国内での販売がスタートしました。前立腺肥大症の治療薬として使用されていたことから、安全性が高いと判断され、比較的早く承認が下りたようです。
出典:グラクソ・スミスクライン「男性における男性型脱毛症治療薬「ザガーロ®カプセル0.1mg」、「ザガーロ®カプセル0.5mg」本日発売」 https://jp.gsk.com/ja-jp/news/press-releases/20160613-zagallo-launch/
ザガーロの効果
男性は、体内で男性ホルモンであるテストステロンを分泌します。テストステロンは筋肉の増強や精子の生成、性欲の上昇に関係している大事なホルモンです。しかし、テストステロンがジヒドロテストステロンに姿を変えてしまうと、男性の生殖器の生成や薄毛に大きな影響を与えます。
テストステロンをジヒドロテストステロンに変えるのは、5αリダクターゼです。ザガーロに含まれている有効成分のデュタステリドは、5αリダクターゼの働きを阻害することによってジヒドロテストステロンの生産量を低下させ、薄毛を抑制する作用があります。
ザガーロとプロペシアはどう違う?
ザガーロが知られる前から、AGA治療薬としてプロペシアが知られていました。ザガーロとプロペシアとでは、効果の範囲と治療の目的が異なります。
効果の範囲
ザガーロとプロペシアの大きな違いは、効果の範囲です。脱毛の原因となるジヒドロテストステロンの増加を促してしまう5αリダクターゼには、Ⅰ型とⅡ型が存在します。
プロペシアはⅡ型のみの働きを阻害し、ザガーロはⅠ型とⅡ型どちらの働きも阻害することができるため、薄毛の原因を改善する効果はプロペシアよりもザガーロのほうが強いと考えられます。
ザガーロの服用方法と副作用
ザガーロは正しく服用することで効果を発揮します。用法・用量はしっかり守りましょう。
ザガーロの服用量・タイミング
ザガーロの服用量は、1日1カプセルです。一度服用してから24時間以上、間隔が空いていれば服用可能なので、毎日時間を決めて服用するとよいでしょう。
なお、ザガーロには0.1mgと0.5mgの2種類がありますが、どちらも1日1錠の服用は同じになります。 服用のタイミングに関しては、食前・食後など決まったルールはありません。服用してから24時間経過していれば、服用可能です。 飲み忘れてしまっても2日分を一度に飲むのは避け、必ず用量を守ってください。
副作用の症状
ザガーロには、副作用が報告されています。 副作用の症状は発疹、頭痛、抑うつ、乳房の障害、腹部の不快感、肝機能障害、黄疸、蕁麻疹、アレルギー反応、かゆみ、むくみ、めまい、味覚障害、精巣の障害、脱毛症、多毛症、腹痛、下痢、倦怠感、クレアチンホスホキナーゼの増加など、さまざまです。
勃起不全や射精障害、性欲衰退といった性機能不全も起こりやすい薬なので、注意しなくてはいけません。
服用を禁止されている方
女性・未成年・肝機能障害のある方は、服用が禁止されています。女性は妊娠時に胎児の成長を阻害する恐れがあるとされており、服用はもちろん、皮膚への接触も禁止です。未成年への安全性も保証されているものではありません。
また、肝機能障害は服用によって起こりうる副作用の1つであるため、もともと肝機能に障害がある方も服用を禁止されています。 さらにザガーロに含まれている「デュタステリド」や「フィナステリド」などの「5α-還元酵素阻害薬」の種類に該当する薬にアレルギーがある方も、服用禁止です。
軽度のアレルギー症状であれば問題ありませんが、ひどい場合はアナフィラキシーショックを起こす場合もあります。今までにアレルギーを起こしたことがある方は注意してください。
ザガーロを服用する際に知っておきたいポイント
ザガーロを服用する際は、以下4つのポイントを押さえておきましょう。 しかし、ザガーロはステロイド系の薬ではありません。継続使用に不安を感じる場合は、独断で止めるのではなく、処方された医療機関に相談しましょう。
2. 初期脱毛のリスクがある
ザガーロを服用し始めてから1~3カ月ほどすると、薄毛がより目立つように感じます。服用時に起こることが多い、「初期脱毛」と呼ばれる症状です。 初期脱毛は、ザガーロの働きでヘアサイクルが整うことによって起こります。生えた髪の毛が成長し、寿命を迎えて抜け落ち、新たな髪の毛が生まれる準備をするのです。
男性型脱毛症の影響で生じた柔らかくて細い毛は抜け落ちていくので、一時的に薄毛が目立ちます。 初期脱毛はあくまでも一時的なものなので、ヘアサイクルが整って成長期に突入すれば、ハリ・コシがある髪の毛が生えます。初期脱毛で「薬の効果がない」と思い込まず、処方された医療機関と相談して経過観察しながら続けましょう。
3. 皮脂の減少が起こる
ザガーロの服用によって、皮脂の減少が起こることがあります。これはデュタステリドによって起こる変化ですが、医学的にははっきりと解明されていません。皮脂の分泌量が減りすぎると頭皮環境の悪化を招くものの、あまり気にしすぎなくてもよいでしょう。
4. 前立腺がんの検査時はザガーロの服用を申し出る
ザガーロは、前立腺肥大症の薬として使用されているものと初めにお話ししました。このザガーロに含まれるデュタステリドという成分が、前立腺がんの腫瘍マーカーである「PSA」と呼ばれる数値を減少させる効果があります。
しかし、前立腺がんのPSA検査を実施する際は、ザガーロの服用によって前立腺がんを見逃してしまう恐れがあるので、検査時にザガーロを服用している旨をきちんと伝えましょう。
ザガーロは副作用などに注意しつつ用法・用量を守って服用しよう
ザガーロは男性型脱毛症の治療に用いられている薬です。前立腺肥大症の治療薬として使われていた中、日本ではAGAの治療薬としても認可されました。 効果が期待できる反面、副作用もあります。
それほど重篤な副作用が起こる可能性は少ないですが、万が一のことを考えてしっかりと対策を行う必要があります。 ザガーロを服用する際は、ザガーロの特徴や副作用などを確認しておくことが大切です。また、飲み始めると体にどんな変化が出るのかなども詳しく知っておきましょう。
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