公開日:2022.09.29 更新日:2022.09.29
髪の毛がベタつく原因と対処法について
髪の毛のベタつきは皮脂の過剰分泌により起きてしまいます。皮脂が増える原因は生活習慣やシャンプーの仕方など、人それぞれ異なるためどの原因に当てはまるか確認し、適切な対処が必要です。
本記事では髪の毛がベタつく原因と対処法、髪のベタつきを一時的に抑える方法を解説します。
髪の毛がベタつく6つの原因
髪の毛のベタつきやギトギト感は、頭皮から過剰に分泌された皮脂が原因でおきてしまいます。しかし、皮脂が過剰に分泌されている原因は一人ひとり異なるため、自分がどの状態に当てはまるか確認しましょう。
1. シャンプーの仕方が間違っている
シャンプーの仕方が間違っていると、以下の2つの理由から髪がベタついてしまいます。
● 洗い残しがあり、皮脂や整髪料が落ち切っていない
● 洗い過ぎにより頭皮が乾燥し、皮脂が過剰に分泌されている
シャンプーを十分に泡立てていなかったり、髪をすすぐ時間が短かったりすると、頭皮の汚れや皮脂が十分に落ち切らずに髪がベタつく原因になってしまいます。
また頭皮に汚れが残っていると、臭いの発生や炎症にもつながりかねません。 洗浄力の強いシャンプーでゴシゴシ洗ったり、1日に何度もシャンプーしたりすると、頭皮の自然な潤いが失われ乾燥を招いてしまうことも。乾燥すると、頭皮を守るためさらに皮脂の分泌が過剰になるため、どんどん髪が脂っぽくなってしまいます。
2. 頭皮に合わないシャンプーを使っている
頭皮に合わないシャンプーの使用も、髪のベタつきの原因になります。例えば、皮脂分泌量の多い人が洗浄力の弱いシャンプーを使っていると、皮脂が落ち切らずにベタつきの原因になってしまいます。 頭皮に合わないシャンプーを使うと、頭皮にかゆみがでたりボリュームが出なかったりなど、他の影響も出ている可能性があるため注意しましょう。
3. 生活習慣の乱れやストレス
睡眠不足や運動不足、ストレスの溜まった生活を続けていると自律神経が乱れやすくなります。自律神経が乱れると緊張や活動を司る交感神経の活動が活発になり、男性ホルモンなどが過剰に分泌され、皮脂の分泌量が多くなるケースがあります。
4. ホルモンバランスの影響
一般的に男性ホルモン(テストステロン)は20~30代に分泌量のピークを迎え、以降徐々に減少していきます。そのため、20〜30代前後の男性はホルモンバランスの影響で皮脂分泌量が多い傾向です。
5. 脂質の多い食生活
脂肪分や糖質の多い食事は皮脂の分泌量が増える原因になってしまいます。 唐揚げや背脂たっぷりのラーメンなどばかり食べて、偏った食事を続けていると顔だけでなく頭皮も脂っぽくなってしまうでしょう。
6. 脂漏性皮膚炎の可能性も
髪のベタつきだけでなく頭皮に赤みや痒みをともなう場合、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)の可能性もあります。原因は複数あるものの、カビの一種であるマラセチア菌の異常繁殖と生活習慣や食習慣の乱れ、肌質などにより生じてしまいます。なお症状によっては、脂漏性皮膚炎以外にもフケ症など別の病気が隠れている可能性も否めません。
髪の毛がベタつくときの対処法
髪の毛がベタつく理由に検討がついたら、原因別に適切な方法で対処しましょう。また、生活習慣の乱れと間違ったシャンプーなど、複数の原因により皮脂分泌が過剰になっているケースもあるため、当てはまる原因に対して一つひとつ対処・改善していきましょう。
正しい方法でシャンプーする
正しいシャンプーは以下の6つの段階から成り立ちます。
1. ブラシで髪をとかす
2. お湯で髪と頭皮を十分に洗う
3. 手のひらでシャンプーを泡立てる
4. 指の腹でマッサージするように頭皮を洗う
5. ぬるつきがなくなるまで十分に髪と頭皮をすすぐ
6. タオルで優しく水気を拭き取りドライヤーで十分に乾かす
お湯は人肌程度のぬるま湯を使い、爪やタオルでゴシゴシ擦らず優しく洗って乾かすこともポイントです。
地肌にあったシャンプーを使う
シャンプーは乾燥肌かオイリー肌か、地肌の状態に合った洗浄力のものを選びましょう。
● 乾燥肌:アミノ酸系や薬用シャンプーなど、洗浄力が穏やかで刺激の少ないもの
●オイリー肌:適度に洗浄力を持ち刺激の強すぎないもの(ラウレス-4カルボン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルタウリンNaなどの成分をメインで配合しているもの)
地肌に合ったシャンプーを使うと、頭皮のベタつきや臭い、フケなどが改善されます。なお、シャンプーを変えてから効果を実感するまでにはある程度時間がかかります。時間はかかりますが、様子を見ながら自分に合うものを探しましょう。
規則正しい生活とストレスの発散
毎日十分な睡眠時間を確保し、就寝時間・起床時間を揃えるなど規則正しい生活を心がけましょう。 ストレスを溜め過ぎず、趣味や運動など発散できるものを見つけましょう。ウォーキングなどで適度に体を動かせばストレスの発散も期待できます。
また、飲酒や喫煙はほどほどに留めることも大切です。
バランスの良い食事を意識する
食事は洋食よりも和食を意識すると脂質を抑えやすくなります。また、皮脂分泌を抑えるビタミンB2とB6の多い食材を積極的に取り入れるのも有効です。
● ビタミンB2:納豆、レバー、焼きのり、アーモンドなど
● ビタミンB6:玄米、かつお、シジミ、プロセスチーズなど
納豆やレバーはビタミンB2・B6ともに含まれる食材です。食事のみでの摂取が難しいときはサプリメントなどを活用しても良いでしょう。
年代に合った生活・ヘアケアをする
20代と40代では男性ホルモンの分泌量の違いだけでなく、仕事や家庭での役割も大きく異なってきます。使用するシャンプーだけでなく、食生活や生活習慣などそれぞれの年代に合った日常生活やヘアケア方法を意識しましょう。
気になる症状があるときは医療機関を受診する
前述した対処法を試しても頭皮のベタつきが収まらない場合は、一度、医療機関の受診を検討するのがおすすめです。また以下の症状がある際も病院への受診を検討しましょう。
● 頭皮に痒みや炎症がある
● フケや臭いが気になる
● 薄毛や抜け毛が悪化している
特に髪のベタつきだけでなく、髪の毛が育たなかったり、細いまま抜け落ちたりしている場合は、AGA(男性型脱毛症)の初期症状の可能性もあります。AGAは早期治療が非常に重要なため、気になる症状があれば専門医 医療機関を受診しましょう。
髪の毛のベタつきを一時的に抑える方法
髪の毛のベタつきを根本的に解決するにはある程度時間がかかるものです。本項目では、今すぐにでもベタつきを抑えたい、という方のために一時的に解消する方法を紹介します。
ティッシュや油取り紙で皮脂を拭き取る
髪の毛のベタつきが気になる部分をティシュや油取り紙で挟み、皮脂を拭き取りましょう。ウェットシートなどを活用しても問題ありません。どの方法でも強く擦ると頭皮を傷めたり、繊維が髪に残ったりするため優しく拭き取ることを心がけましょう。
ベビーパウダーやドライシャンプーを使う
ベビーパウダーやドライシャンプーを少量手に取り、手のひらに馴染ませてから頭皮全体につけて利用します。その後、粉っぽさがなくなるまでブラシで髪をとかすか、濡れたタオルで拭き取れば完了です。
なお、頭皮用の皮脂吸着パウダーを使うと、髪にポンポンとパウダーをつけるだけで簡単にベタつきを抑えられます。
髪のベタつきが改善しないなら医療機関への受診も検討しよう
髪のベタつきは皮脂の過剰分泌が原因であるものの、なぜ頭皮の皮脂が多いのかは、人それぞれ異なります。また髪のベタつきと合わせて炎症やフケ、抜け毛が続いている場合、何らかの病気の可能性も否めません。
生活習慣の改善やシャンプー方法を正しく行っても効果が実感できない場合は、医療機関への受診も検討しましょう。
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