公開日:2024.05.14 更新日:2024.05.14
女性の抜け毛は病院の何科に行けばよい?症状に合った相談先を紹介!
女性が抜け毛の治療を考えているとき、「病院の何科を受診したらよいのだろう?」と悩む方もいるかもしれません。女性の抜け毛・薄毛の原因は複数にわたるため、症状に合う相談先を選ぶことが大切です。
本記事では女性の抜け毛の種類や、症状別の相談先などを解説します。具体的な抜け毛の症状と照らし合わせながら、相談すべき病院や治療法を確認していきましょう。
Contents
女性の抜け毛は原因によって受診先が異なる
女性の抜け毛の症状はさまざまで、どの診療科を受診すべきかは、症状が発生した原因によって異なります。女性の抜け毛や薄毛の主な原因は、以下の通りです。
● 女性ホルモンのバランスの乱れ
● 加齢
● ストレス
● 喫煙
● 誤ったヘアケア
例えば、抜け毛の原因が誤ったヘアケアによる皮膚の異常である場合は皮膚科、ストレスが原因であれば心療内科で治療を受けます。また女性ホルモンの乱れや、いつも同じ髪型をしていることによる抜け毛がある場合は、薄毛専門のクリニックで相談するとよいでしょう。抜け毛の原因を把握してから、適切な病院・クリニックを選ぶことが大切です。
女性の抜け毛の種類と治療を受ける病院
女性の抜け毛・薄毛と脱毛症には深い関わりがあります。女性がかかる脱毛症の主な種類と、相談・治療先を以下の表にまとめました。
脱毛症の種類 | 相談・治療先 |
びまん性脱毛症 | 薄毛専門クリニック |
女性男性型脱毛症(FAGA) | 薄毛専門クリニック |
分娩後脱毛症 | 産婦人科、薄毛専門クリニック |
牽引性脱毛症 | 薄毛専門クリニック |
脂漏性脱毛症 | 皮膚科 |
粃糠性脱毛症 | 皮膚科 |
円形脱毛症 | 皮膚科 |
びまん性脱毛症
びまん性脱毛症は、全体的に髪の毛が細くなり、ボリュームがなくなる症状です。症状が進むと分け目やつむじが目立ち、髪にコシがなくなるため、ヘアスタイルが決まりにくくなります。
びまん性脱毛症が起こる原因は、女性ホルモンの減少や生活習慣の乱れ、ストレスなどです。 びまん性脱毛症の治療をしたいときは、薄毛専門のクリニックでの相談がおすすめです。クリニックでは外用薬や内服薬などで、抜け毛や薄毛の治療を行います。
女性男性型脱毛症(FAGA)
女性男性型脱毛症(FAGA)は、男性ホルモンが原因で起こる脱毛症です。女性も少量の男性ホルモンがありますが、通常は女性ホルモンが抜け毛を防いでいます。
しかし何らかの原因で女性ホルモンが減少すると、相対的に男性ホルモンの割合が増えるため、抜け毛が増え女性男性型脱毛症となるのです。 症状は一般的に頭頂部から進行します。
髪の毛全体のボリュームが減った結果、びまん性脱毛症となるケースもあります。 女性男性型脱毛症もびまん性脱毛症と同様、薄毛専門のクリニックへの受診がおすすめです。
分娩後脱毛症
分娩後脱毛症は、産後の女性ホルモンの乱れによって起こります。妊娠中は女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が増え、出産後は急激に減少します。
この産前産後のホルモンバランスの変化が原因で出産後に抜け毛が増え始めるのが、分娩後脱毛症です。 分娩後脱毛症の多くは自然に治るものの、1年以上経過しても治らない場合は、治療を検討した方がよいでしょう。
まずは、産婦人科や薄毛専門のクリニックで相談するのがおすすめです。
牽引性脱毛症
牽引(けんいん)性脱毛症は、いつも同じヘアスタイルにしていることによって起こる脱毛症です。髪の毛を強く引っぱる髪型だと、頭皮に負担がかかって髪が抜け、分け目や生え際が目立つようになります。
三つ編みやポニーテールなど、負担のかかりやすいヘアスタイルを続けている方は注意しましょう。 牽引性脱毛症はヘアスタイルを定期的に変えたり、髪の縛り方を緩めたりすることで、自然と治っていきます。
ただし、長期間症状が続いて気になる場合は、薄毛専門のクリニックへ相談しましょう。
脂漏性脱毛症
頭皮に脂っぽいフケや赤み、かゆみの症状が出て抜け毛が増えるのが、脂漏(しろう)性脱毛症です。脂っこい食事や生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの乱れなどによって引き起こされます。
またシャンプーの洗い残しや、ヘアケア方法を間違えている場合も、脂漏性脱毛症になるケースがあります。原因を取り除けば改善しますが、長期間治らない場合は、皮膚科を受診しましょう。
粃糠性脱毛症
粃糠(ひこう)性脱毛症は抜け毛に加えて、頭皮のかゆみや乾燥したフケが出る脱毛症です。びまん性脱毛症と同様に、全体的に抜け毛が増えるため軽視できません。
主に頭皮の洗い過ぎや洗い残し、合わない整髪料の利用から引き起こされます。 フケが大量に出るからといって、洗浄力の強いシャンプーに変えると逆効果になる恐れもあります。症状が長引く方は、皮膚科で治療しましょう。
円形脱毛症
一部分の髪が抜け落ちる円形脱毛症は、性別に関係なく起こり得る脱毛症です。円形脱毛症はストレスやアトピー、自己免疫疾患がきっかけで発症すると考えられてきましたが、はっきりとした原因は特定されていません。
自己免疫疾患とは、免疫が本来の異物を排除する働きをするのではなく、正常な細胞や組織に過剰に反応して攻撃してしまうことです。
髪が抜け落ちた部分が小さい場合は、自然治癒するケースもあります。円形脱毛症は、自己免疫機序の異常がメインですので、保険診療を行っている皮膚科を受診するとよいでしょう。
病院と薄毛専門クリニックの女性抜け毛治療の違い
抜け毛や薄毛の原因が、頭皮の異常など何らかの健康を損ねていることや、疾患による症状と分かっている場合は、適切な専門科の病院を受診するのがよいでしょう。
例えば皮膚科に行けば、頭皮の炎症を抑える薬を処方してもらい、抜け毛の原因となっている頭皮の炎症の改善を目指せます。ただし、皮膚科によっては薄毛の治療に詳しい医師がいない場合もあるため、注意が必要です。
一方で、原因が分からない・確信を持てないという場合は、何科に行けばよいか分からず、判断に迷ってしまうはずです。そのようなときは、薄毛専門クリニックを訪ねてみることをおすすめします。
薄毛専門のクリニックでは、多くの場合まず専門の医師が問診を実施し、頭皮チェックなどを行います。その後は外用薬や内服薬の処方など、幅広い選択肢の中から、適切な治療方法を絞っていくのが一般的です。
女性の薄毛・抜け毛には、先述の通りさまざまな種類があり、原因ごとに適した対処が必要です。薄毛専門クリニックなら、さまざまな原因を加味して、その人に適した治療法を提案してもらえる可能性が高いと考えられます。
女性の抜け毛の主な治療法
女性の抜け毛は、主に外用薬と内服薬で治療します。それぞれ代表的な薬を紹介します。
外用薬:ミノキシジル
ミノキシジルは、抜け毛や薄毛の治療で有効とされている外用薬です。抜け毛を予防して発毛を促す薬で、男性のAGA治療でも利用されています。 なおミノキシジルには内服薬もあり、同じく抜け毛や薄毛に効果が期待できますが、心臓に持病がある方は利用できません。医師と相談の上、問題ない場合は内服薬の使用を検討してもよいでしょう。
内服薬:スピロノラクトン
内服薬のスピロノラクトンも、女性の抜け毛や薄毛の改善効果が見込める薬です。通常は利尿薬として用いることが多いです。
スピロノラクトンを服用すると、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンを抑制する効果が期待されます。特に、閉経後等に 男性ホルモンが優位になることで起こる抜け毛(FAGA) に効果的とされている薬です。
女性の抜け毛は症状によって行く病院を変えよう
女性が抜け毛について相談する場合、病院の何科に行けばよいのか解説しました。女性の抜け毛や薄毛の原因はさまざまで、症状の原因に合わせて相談先を選ぶことが大切です。
また現れている脱毛症の種類によっても、何科の病院を受診すべきかが変わります。抜け毛・薄毛の症状やそれぞれの病院で行う治療の特徴を確認し、適切な治療で改善を目指しましょう。
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